催眠術の基礎知識!基本概念と歴史、使われ方について

はじめに

催眠術とは、心理学を応用したものすごくシンプルな技術です。

人を眠らせたり、甘い食べ物を辛いと思わせたり、他人をコントロールすることから魔法をかけているのではないかと思われがちですが、そんなことはありません。

そんな催眠の基礎知識や使われ方などを知っておきましょう。

催眠とは

催眠術とは、相手に様々な思い込ませるための技術を使って、相手の身体や脳に変化を与えるものです。

「思い込ませる」というのが重要なポイントとなります。

催眠は個人差がありますので、多種多様でその人に合わせて技術を使い分けます。

催眠術は魔法でもなければ、特別な能力を持っている人にしか使えないというわけではありません。

学べば誰でも習得することが出来る技術です。

催眠術は仕掛けもタネも無い、心理的な技術になるため、臨床心理や医療の場でも活用されています。

そして催眠術の原理は相手の「思い込み」を利用して、無意識の状態にするので、相手との信頼関係が重要となります。

相手を上手に思い込ませるためには、スムーズなコミュニケーションが必要となるため、信頼関係が成り立っていなければ催眠術を上手に掛けることは出来ません。

催眠の歴史

催眠の歴史は実は何千年とものすごく古いのをご存知ですか。

日本には明治時代の初期頃に入ってきましたが、「術」という言葉がどうしても胡散臭かったり、怪しいと思われたため、現在の心理学の分野では「術」を取って「催眠」や「催眠法」という言葉を使っています。

催眠は英語でHypnosis(ヒプノーシス)と言いますが、これはギリシャ語のHupnos(眠る)という意味から由来しています。

古代エジプトでは、眠りの寺院と呼ばれるところで僧侶が信者を眠りに誘導して、病気を治す暗示を実際に行っており、その時に使われたとされる方法が、現在の催眠誘導として扱われているものと非常に似ていると言われていました。

但し、昔の催眠術は、僧侶がその手順や科学的な説明を一切行わずに使っていたため、魔術の一部として考えられていました。

日本でも明治時代の中頃に催眠術が一大ブームを巻き起こしましたが、一部では催眠術を使った悪質な商売などが原因で、法律で一時期催眠術が禁止されてしまった事もあります。

しかし、アメリカでは終戦後に、催眠を使った事による治療効果が認められ、それがきっかけとなり日本でも再度「催眠術」が認められるようになりました。

すると、禁止とされていた催眠術に関する法律も解除されました。

催眠に掛かりやすい人・掛かりにくい人の違いとは

催眠術は掛かりやすい人と掛かりにくい人がいますので、効果は個人によって大きく異なるという特徴があります。

催眠が掛かりやすい人は、誰が掛けても掛かりますし、反対に掛かりにくい人はどれだけ熟練した催眠術師でも掛かりません。

催眠術に掛かりやすい人には、以下のような特徴が挙げられます。

  • 自分から催眠術に掛かりたいと思っている人
  • 想像力が豊かな人
  • 素直であまり人を疑わない人
  • 集中力が高い人
  • 感受性が豊かな人
  • 依存しやすい人
  • 思い込みが激しい人

食べ物の味が変わる催眠や相手に幻覚を見せる催眠などは、相手にいかにして具体的なイメージを持たせるかが重要となりますので、想像力が豊かな人ほど、深く催眠術を掛けることが出来ます。

また、感受性が豊かな人ほど、嫌いなものが好きになったり、笑いが止まらなくなる、悲しくて涙が止まらなくなるといった感情をコントロールする催眠術も掛けやすくなるんです。

そして、反対に催眠術が掛かりにくい人には、以下のような特徴が挙げられます。

  • 催眠術には掛かりたくないと思っている人
  • 何をするにも慎重な人
  • 猜疑心が強い人
  • 芯が強く、周りの意見に流されない人
  • 期待しすぎている人

催眠術に掛かることで、何処か身体がおかしくなってしまうのではないかと感じたり、催眠術に掛かっている自分を見られたくないといった風に、催眠術自体に不安を感じている人は掛かりにくい傾向があります。

催眠は相手の無意識に働きかける事で操作をするものですので、不安を感じている人は無意識のうちに拒絶をしてしまうからです。

そして、催眠術に掛かることを過度に期待しすぎるのもよくありません。

自然と何もしなくても痩せるとか、頭が良くなるなどの過度な期待は、いくら催眠術を掛けても、自分が抱いたイメージと実際の効果とのギャップが大きくなるが故に、掛かっても掛かっていないと勘違いしてしまうんです。

簡単に出来る催眠術の掛け方

催眠術でよく使われるのが「フィンガースティック」と呼ばれるものです。

殆どの人が反応をして、様々な効果を得ることが出来るフィンガースティックは、道具も何も必要としませんし、その場でやることが出来ますので是非試してみて下さい。

  1. 両手の指を交互に組んだら、グッと握りましょう
  2. そして人差し指だけを立てて、指と指の間を数センチ開けて下さい
  3. そのまま力を入れずに、真ん中をジッと見つめてみましょう
  4. 見つめていると、次第に指と指がくっついていきます
  5. ドンドンくっついていきます
  6. ほら、くっついてしまいましたね

このフィンガースティックですが、何故殆どの人の指がしっかりとくっついてしまったかと言いますと、答えは非常にシンプルで「観念運動」というものが関わっています。

指を離している状態は、意識をして離している状態なので、力を抜いてリラックスした状態を作り上げることで自然と指がくっついてしまうだけであり、あたかも言葉で誘導したかのように見せる催眠のテクニックなんです。

このフィンガースティックには4つの効果が期待出来ると言われています。

1つは催眠術に対する興味を高めることが出来るということです。

2つ目は本当に指がくっついてしまったという驚きでトランス状態を深めることが出来ます。

3つ目は催眠術を掛けた術師に対する興味や安心感を高めることが出来ます。

最後の4つ目は、フィンガースティックを通して催眠術に掛かったと思わせることが出来るということです。

メインとなる催眠術を掛ける際に、相手を信じさせて掛かりやすくするために非常に大切だと言われているテクニックがフィンガースティックになります。

それ以外にも、手をグッと握らせてその手が次第に石のように硬くなり、手を開くことが出来なくなる「カタレプシー」と呼ばれる催眠術もあります。

但し、催眠術は最初から絶対に掛からないと信じている人や、不安を感じている人は抵抗があるため、掛かりにくいものです。

相手を安心させて催眠術を掛けるためにも、いきなり掛けるのではなくお互いのコミュニケーションを大切にして、いきなり相手に催眠術を掛けようとするのは良くありませんので絶対に止めましょう。

催眠術の活用方法

催眠術の1番の特徴・メリットは一体何なのでしょうか。

それは、無意識の部分に働きかけることで、想像もしていなかった能力を引き出すことが出来るかもしれないという事です。

催眠術と聞くと、どうしてもテレビやショーなどで行われるものを想像しがちですが、近年では催眠の力を使って出産をする時の痛みを和らげたり、ダイエットに活用したりするなど色々な使い方が注目されています。

人間は非常に学習能力が高いため、自分自身に制限を掛けやすい動物であると言われています。

そのため、何度も何度もチャレンジをしても、失敗をすればそれだけで「向いていない」と感じてしまったり、親友に裏切られてしまったことで「人は信じられない」と考えてしまったりすることで、どんどんとネガティブな自己暗示を自分に掛けてしまいます。

すると、無意識のうちに自分の行動を制限してしまうのだそうです。

そこでまずは、ネガティブ思考を止めるという催眠を掛けてみましょう。

自分自身で既に掛けてしまっている暗示を解いて、つい考えてしまいがちなネガティブな暗示を掛けないようにしてポジティブな暗示を掛けることで自分自身を変えることが出来るようになります。

普段から無意識のうちに思ってしまうネガティブな発想を意識して変えるだけで、自分の人生が変わるかもしれないと思ったら何となく試してみたくなりませんか。

催眠術を使って自己暗示を掛けることで、禁煙やダイエットを成功させたり、恋愛を成功させたりする事が出来るかもしれませんよ。

催眠術で自己暗示を掛けることも可能

実際に催眠術を使って自己暗示を掛ける事も出来ます。

しかし、何処でも自己暗示が掛けられる訳ではありません。

出来る限り自分自身が落ち着いてリラックスする事が出来る場所を選んで掛けるようにしましょう。

自己暗示を行う際には、催眠誘導をして存在意識を高める必要があります。

大勢の人が居て落ち着けないようなところで行っても上手く自己暗示を掛けることは出来ません。

そして、自己暗示を掛けることに対して焦ってしまっては意味がありません。

しっかりと自己暗示を掛けられるようになるまでには数週間程度掛かると言われていますので、自分のペース・やり方をきちんと見つけましょう。

自己暗示の掛け方ですが、最初の段階では足が重たい・腕が重たいと心の中で唱えるようにして、腕と足の緊張を解した状態を作り上げます。

実際に重たいなと感じるようになったら、次は足と腕が温かいと心の中で唱えましょう。

ほんのりと血行が良くなって実際に温かく感じられるようになったら、安定した呼吸を感じるために呼吸が楽だと心の中で唱えてみましょう。

気持ちが自然と落ち着いてきて、呼吸をする事が楽になってきます。

次は、心臓が規則正しく動いていると心の中で唱えてみてください。

心臓に気持ちを向けてみると、規則正しい自分の心臓の鼓動を感じる事が出来るでしょう。

そしてお腹が温かい、額が涼しいと心の中で唱えて下さい。

お腹の筋肉が緩まり、血行が良くなってきて頭に意識を向けることで、脳と心を一体化することが出来ます。

そして最後に自分に掛けたい自己暗示を心の中で唱えましょう。

自己暗示は、習得をすれば自分の心に余裕が出来るようになり、毎日リラックスした状態で過ごすことが出来るようになると言われています。

潜在意識を上手に活用することが出来るようになれば、自分のネガティブな気持ちや心を変えることが出来るようになり、ポジティブであったり積極的になる事が出来るでしょう。

また、自己暗示を掛ける際には段階に分けてゆっくりと行うことが大切です。

上記に書いたことを一気に全て行うのではなく、最初の1週間は足が重たい・腕が重たいと感じるようにして、しっかりと重たいと感じるようになったら次のステップへと行くようにして、自分のペースでゆっくりと確実に自己暗示を掛けられるようにしてみて下さいね。

催眠術で気をつける事

催眠術を掛ける際には、気をつけなくてはいけないポイントがいくつかあります。

まず、掛ける言葉は曖昧にしないで必ず断定するようにして下さい。

「~かもしれない」などの曖昧な言葉ですと、相手にも自分にも催眠を掛けにくくなりますし、脳が曖昧な状態になりますのでおすすめ出来ません。

必ず言葉を唱えるのであれば、「手が重くなる」などの、叶った状態をイメージして断定した言葉を使いましょう。

そして、これは最低限のマナーになりますが、催眠術を掛ける際には否定系の言葉や自分や相手が受け取って心地よくないと感じるような言葉は使わないで下さい。

自分が心地よく、リラックスした状態を作り上げるには、余計なストレスは感じないことが大切です。

出来れば、普段の生活から意識をして言葉遣いに気をつけてみましょう。

そうすれば、無意識のうちに脳に届く言葉もリラックスすることが出来るでしょう。

そして最後は、催眠術を信じて疑わないことです。

少しでも疑った状態で初めてしまいますと、自分自身で催眠術に掛かりにくい状態を作り上げる事になります。

特に自己催眠を掛けたい場合には、疑わずにやってみるということが一番重要となりますよ。

おわりに

催眠術って聞くと、何となく怪しかったりやらせなんじゃないかと思われがちですが、実は全くそんなことはありません。

上手に活用すれば、禁煙をしたりダイエットに成功させたり、様々なことに活用することが出来ると言われています。

催眠術は本気で学ぼうと思えば、心理学を応用した技術になりますので、誰にでも出来るというメリットがあります。

相手に掛けるにしても自分に掛けるにしても、最低限のマナーというものがありますので、しっかりと催眠術を理解して遊び半分で行うのだけは止めましょう。

これは気功も同じです。

気功の場合はさらに言語を使わず、対面すら必要としない技術ですので自分を戒め悪用は絶対にしてはいけません。

相手を癒し、幸せにしたいと願う人のみ使って欲しいなと思います。

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